決別の華
2008/03/28(Fri)

遠く離れた時間が、それぞれの存在を曖昧にし、美しく遠ざけてゆく。
居場所も、帰る場所もない。
何処へ往こう。


窒息しそうな現実の回避に居場所を探してはみたけれど、結局其処には帰る場所がなかった。
空白は既に埋められ、違う空間が存在している。
形の合わないパズルを無理やりにはめ込んだように、異質で収まりの悪い切なさを抱えて、夜の沈黙を過ごす。


薄い時間の膜が邪魔をして辿り着けない。


もう戻れないのだと解っていながら、何度も足を踏み入れてみたけれど、それはだた寂しさや物侘しさを膨らませていくだけだった。
自分の意思ではどうにもすることのできない何かが立ちはだかり、それは巨大な不安の塊で胸を貫く。
これが成長してゆくということなのだろうか。と疑問を抱きながら、それを何となく否定していたかった。
様々な物事から離れ別離してゆくことは、本当は一番楽なことだと知りながら、そうすることができずにいる。

少しずつ消えていった笑顔。
本質を忘れた愛。
醜悪な欲望。

そして全てを捨てきれない私は、いまだ佇んだまま何かを探している。
やるべきことも、問われていることも解らないまま…。


そうか、もう私たちは別々の時間を歩き出したんだね…。
それがどんなに辛いことなのか、声をあげて訴えることも叶わない。
そうすることの方が、もっと辛いことだと…。


ずっと一本道だった温かな場所に、分岐ができた。
それが良いと悪いとかじゃなく、もうそうやって別の道を歩き出さなければならない。と頷く以外にない。

灯火が風にフッと消えるように、私の心の奥にある小さな灯火が消えた。
まだ、その空白の埋め方が分からない。


この記事のURL | 未分類 | CM(0) | ▲ top
<<十日の菊 | メイン | スレチガイ>>
コメント
コメントの投稿















管理者にだけ表示を許可する


▲ top
| メイン |